家事のこと

家事をしていて思ったことがある。季節によっていろんな行事があり、たとえばディスプレイを変えてみる料理を作ってみる。
もちろん見よう見まねではあるが、そんなささいなことでも『ああ春が来たなあ』等としみじみ感じることが出来る。
お彼岸にはおはぎを食べたり、旬のたけのこを食べたり出来ることに幸せを感じる。

あるテレビで着物の帯の留め金のデザインを手がけているアメリカ人の男性が日本人の妻に
『あなたの料理はあなたの作品なのだからしっかりやりなさい。』といつも言っているそうだ。
料理に手を抜くとすぐに見抜かれてしまうらしい。そう言う彼は日本人以上に日本の文化に詳しく、仕事にも厳しい。

その言葉にはっとした。

私はデザインの仕事をやっているが(今はちょこっと)同じことなのだ。むしろ家事全般の方が複雑に思えてしまう。
でも最近少しだけそう言うことを考えるのが楽しくなってきた。
デザインの仕事が減った分家事という新たな創作活動を行っているのだと思えるだけでも進歩である。
昔は、大の苦手で億劫な気分が先に出てしまうのだ。
たいそうなことを書いているが要は気分の問題。
気持ち一つで億劫だった世界が興味深い世界に変わった。
すぐに変わった訳ではない。2年前に会社を辞めてからここ最近の話。

義母の味

年ぐらい前のこと。正月にパートナーの茨城の実家に行った。
その頃の私はストレスのせいで食事が食べられないことが多かった。
義母が夕飯にちらし寿司を作ってくれた。私が見るちらし寿司とは違う一風変わったものだった。
食べてみると、、、、、美味しい!!!

あんまり美味しかったものだからついおかわりをしてしまった。
まるで身体がほぐれていくような味だった。
材料は特に変わったところと言えば、鶏挽肉とゴボウのささがきをきんぴら風に味付けしたものを他の一般的な具材と合わせたもの。
煮汁も混ぜ合わせるので少し甘みがある。

今では我が家の定番メニューになっている。