カンクン旅行記・2日目


そして翌朝。カーテンを開けると目の前に広がる青い海・・・

時差ボケなど吹っ飛んでしまうくらいきれいだった。ソワソワした気持ちで支度をし
ホテル内のレストラン「ラ・カピージャ」で朝食。ビッフェ形式なのでついつい多めに
取ってしまう。トルティーヤを煮た料理がおいしかった。満腹になったら早速着替えて
ビーチへ直行。

プールサイドでタオルを借り ビーチ・チェアーを確保する。
陽が高くなるにつれ 海の色はさらに青くなってゆく。
遠くの海が青いだけではなく 近くに寄っても波自体が青い。
カリブ海の色はよく ターコイズ・ブルー(トルコ石の青)という表現をされるが
その言葉通り 海そのものが大きな宝石のようにキラキラと陽の光を反射していた。

妻「すごい国に来ちゃったね・・」

ビーチ・チェアーで妻がため息をつく。これまで バリ島とケアンズには行ったことが
あり そこでも船に乗れば美しいビーチで泳ぐことが出来たが ホテルの前のビーチが
こんなにきれいなのは初めてだった。
日本から持ってきたシュノーケルとゴーグルでしばらく泳いでいると小さな魚が泳いで
いるのを見つけた。多少 波が高く何度か水を飲んでしまったが 来て良かったと
しみじみ思った。

ビーチで2時間ぐらい遊んでから ホテルのプールへ・・
大きめのプールがひとつとジャグジー付きの小さなプールがひとつ。
プールサイドでは白人系の人たちがのんびりと読書をしていた。
ビーチもプールも日本人は我々だけだった。

午後 路線バスに乗ってダウンタウンに行ってみる。
昨日Aさんから教わった方法・・つまりホテル近くのバス停まで行きバスが来たら
手を挙げて止める。ホテル地区のバスはすべてダウンタウンに行くので何番のバスに
乗ってもいいそうだ。バスに乗り込んだら運転手に3ペソを払う。すると運転手が
チケットをくれるのでこれは降りるまでなくさないようにする。降りたい場合は
立ち上がって運転手に告げるか後ろの座席にいる場合は天井か手すりについている
ブザーを押す。日本のバスと違ってバス停の場所はアナウンスされないので
外の景色を見て降りる場所を判断するか運転手に降りたい場所を告げておく・・・
という方法を忠実に実行する。

たかだか「バスに乗る」という子供にでもできるような行為が 我々にとっては一大事で
私は座席に座って地図とにらめっこしながら何度も外の景色を確認していた。
ただ このことである程度 土地勘がつかめたため 以後、バスの移動にも慣れ
カンクン滞在中はタクシーを使わずにすますことが出来た。

ダウンタウンではまずスーパーマーケットに行ってみる。見たことのないような野菜や
果物、魚などが並び 異国に来たことを実感した。日本人どころか観光客自体
ひとりもいないような場所で なぜか日本製の電化製品を見つけてほっとする。
結局 この日は何も買わずにスーパーを後にする。

その後メインストリートのみやげもの屋をひやかす。客よりも売り子の数の方が多く
話しかけられると つい逃げ腰になってしまう。特に日本語で

売り子1「ヤスイヤスイがタカーーイ!」(売り文句になっていない・・)
売り子2「アミーゴ! トモダチース!」(トモダチが複数形になっている)

などと語りかけられてしまうともういけない。逃げるようにその場を立ち去ってしまう。
本当はせっかく日本語を覚えた売り子さんとのコミュニケーションを楽しめるくらいの
心の余裕がないといけないような気がするのだが・・・

歩き疲れたので「リスキー・タイム」というレストランでコーラとレモネードを飲む。
小さ目の金魚鉢のようなグラスで出てきた。サービスでナチョスが出されたので
食べてみたがサルサソースがやたら辛い。辛いけどおいしい・・おいしいけど辛い・・
という感じで ついつい食べてしまう。ナチョス自体は ソースをつけないとちょっと
脂っこい感じだったが なかなか気に入った。

しばらくすると陽気な感じのウェイターが「カンクンは好きか?」と聞いてきたので
「昨日来たばっかりだけど 好きになった。」と答えると 彼は胸を張って
「ここは楽園の入り口だと思うぜ!」と言った。いい言葉だ。

夕方 バスに乗って「プラザ・カラコル」へ・・
Aさんの話では ここはカンクンで二番目に大きなショッピングプラザだそうだ。
(ちなみに一番大きなショッピングプラザは「ククルカン・プラザ」。)
ダウンタウンがそれなりの賑わいだったので あまり期待してはいなかったのだが
ここが広い! 迷子になりそうなくらいに色々な店があり どこも繁盛していた。
近代的な建物でその分ダウンタウンよりも値段が高いのかもしれないが 店員が
あまり話しかけてこないので その分 こちらの方が落ち着いて買い物が出来る。
我々はここで帽子を買った。

夕食はプラザ内にある「サビオス」というイタリアンレストラン。
メキシコ観光おすすめの店だ。ここでスパゲッティを頼む。おいしかったが
ちょっと量が多い。ひょっとしたら我々の食欲が落ちていたのかも・・
あるいは「リスキー・タイム」でナチョスを食べ過ぎたのかもしれない。
チーズたっぷりのガーリックトーストがついて来て 私は気に入ったのだが
妻はちょっとくどいと言っていた。

その後 バスに乗ってホテルに戻る。私はベッドに倒れ込んで熟睡。
妻はカルチャーショックのせいかなかなか寝付けなかったそうだ。
そして3日め・・・

(続く・・)