2003年10月の日記 | 11月 | 12月 | 2004年1月

○過去日記〜2004年2月


2月01日(日)『大人の遊び場』

ダーツの出来るバーが流行ってるらしい。
最近はエレクトリックダーツとかエレキダーツなどと言う
自動で点数計算してくれるタイプが人気なのだそうだ。

TVを見ていたら、最近はセレブ(実態のよく分からない人たち)の間で
卓球の出来るバーが人気らしい。(ほんとか?)

こんな感じで、『遊び+バー』が増えてきたのであれば
ぜひ、ファミコンの出来るバーが欲しい。

カウンターには過去の名作ゲームがずらりと揃っていて、
それを各テーブルに備え付けられたファミコン内蔵テレビ
『シャープC1』で自由に遊ぶことが出来る。
また、店内にはキャラバンステージが用意されていて
1時間おきにゲーム大会が行われる。
内装は当時のゲームポスター。音楽も昔のゲームミュージックだ。

カクテルの名前もゲーム名にちなんでいると良い。
『アイスクライマー』はライム系のフローズンカクテルで
『マインド・シーカー』はシークワーサーのカクテル。
紹興酒をベースにした『小公子セディ』とか……
うーん。だんだんこじつけが苦しくなっている。

従業員が全員、某社の黄色いTシャツを着ていて、
バーテンが高橋名人だったりしたら……
酒の飲めない私でも通ってしまいそうだ。

で、あんまり長くゲームを遊んでると
「お客さん。ゲームは一日一時間ですよ」
とか、リアルに言われたりしたい。

あとファミコンソフトは全て揃ってるはずなのに
なぜか『田代まさしのプリンセスがいっぱい』だけは
遊ばせてくれなかったりするとちょっと悲しい。

でも真面目な話、こういうアミューズメント・バーと言うか
遊びバー(駄洒落)は、もっと増えて良いと思う。

ちなみに、かくれんぼの出来るバーが出来たら
名前は『いないいないバー』とか……
ベタなオチですみません。



2月03日(火)『謎』

スーパーへ買い物に行く。
妻が買い物かごを載せたカートを持ったまま
外の駐車場まで行こうとすると……

ごちん。
鈍い音がして、向こうずねを痛打していた。

私「どうしたの?」
妻「カートが雪で止まって、でも私の身体は止まらなかったんだよ」
私「大丈夫?」
妻「ちょっと青あざになってる」
私「気を付けないと……」
妻「それで思い出したんだけど
私、昔スポーツジムに行ってたでしょ?
エクササイズの機械とか使って……
あれって、自分の身体に筋肉がついてくのが楽しくて
それでついつい無理しちゃって
かえって長続きしないってこと、よくあるよね」
私「あのさ……」
妻「ん?」
私「それと、さっきの向こうずねの話と、どう繋がるの?」
妻「あれ? ……あれ?」
私「……」
妻「何か繋がりがあるから、私、この話をしたんだよね?」
私「……おそらく」
妻「でも、どう繋がるんだろう?」
私「……それを聞かれても……」
妻「あれ? ……あれ?」

……モヤモヤとした謎だけが残った。


2月04日(水)『あこがれの人』

普段、この日記は、なるべく仕事関係のネタを書かないようにしています。
というのも、ゲームの仕事は守秘義務があったりするので
どこでどんなことをしたとか、誰と会ったとか、どこの会社と揉めたとか
担当の誰が腹立つ奴だとか……その辺を正直に書いてしまうと、
気まずいことが多いのです。
ただ、この日の日記だけは、記念に書かせてください。

高校のころから、ずっとファンだった
加藤和彦さんにお会いすることができました。

加藤和彦さんは、日本ロック史の教科書があったら
恐らくその最初のページに名前が載るような人です。
高校の頃『パパ・ヘミングウエイ』というアルバム(名盤!)を聞いて以来
過去の作品……フォーククルセダースやサディスティックミカバンドも含めて
夢中になってレコードを聞きあさったのものです。
特に『うたかたのオペラ』『ベル・エキセントリック』と続く
いわゆる『三部作』は本当に素晴らしくて、何度も聞き込みました。
そんなすごい人と20年後、こうして食事をご一緒できるなんて
思ってもみませんでした。

もう発表になっているので書いても大丈夫だと思いますが
加藤さんは今度ハドソンさんから出る『天外魔境3』の
音楽を担当されていて、その打ち合わせで来札されたのだそうです。
私はこのプロジェクトには参加していないのですが
プロデューサー氏の計らいで、会食に参加させて頂きました。

加藤さんは背がすらっと高くて、お洒落な感じの人でした。
最初、緊張してちゃんと喋れなかったのですが、すごく気さくに
話しかけてくださいました。

「バハマのコンパスポイントスタジオではね……」
「ベルリンでは、細野君が……」
「ブライアン・フェリーとは、今でも時々会ってますよ」とか……
そんな感じで、ファン冥利に尽きる時間を過ごさせて頂きました。

加藤さんの書いた天外魔境3の曲も、ちょっとだけ聞かせてもらったのですが
すごく! いいです。今回はタイミングがずれてしまいましたけど、
いつか一緒にお仕事が出来たらいいなぁと思ってます。



2月06日(金)『おかまキャラ』

バラエティ番組には、おかま枠が用意されているのだろうか?
毎回、必ずと言って良いほど、おかまキャラが登場しているのだ。

藤井隆はすっかり売れっ子だし、坂本ちゃんを最近見なくなったかと思えば
KABA.ちゃんが出て来て、他にも山咲トオルとか華道家の仮屋崎省吾とか
こんな感じで、常に新鮮なおかまが供給され続けている。

供給があると言うことは、それだけの需要があると言うことなのだろうが
でも誰がこんなに、おかまキャラを求めているのだろう?
妻に聞いてみた。

妻「KABA.ちゃんとかがTVに出てると、つい見ちゃうかも。
 なんか親しみやすいって言うか……」

なるほど。ここに需要があったようだ。
ネットで調べてみたところ、他にも以下のような意見があった。

「きついこと喋ってても、嫌みにならない」
「男性からも女性からも好かれる」
「センスが良い」
「男性の気持ちも女性の気持ちもわかる」

主に女性から支持されているようだ。
でも、ここに挙げたおかまキャラで、きついこと喋る人ってあまりいない気がする。
それに、センスが良いとか男性からも女性からも好かれるとか
その辺の感覚も、私にはよく分からない。

特に違和感を感じるのは、実際にはおかまじゃないにも関わらず
おかまキャラを演じているタイプのタレントだ。
(藤井隆は以前、TVでハッキリとそう言っていた。)

もちろん清純派とか突っ張りタイプとか
悪魔(デーモン小暮)とか宇宙人(スターボ)とか
芸能人のキャラにはある程度の嘘があって当然だとは思う。

天然ボケのタレントだって、結構台本通りに演じてたりするわけで
(そう言う意味では養殖ボケと呼んだ方が良いような気もするが)
その辺に関しても私はあんまり気にならない。

でも、おかまに関しては、もうちょっと深い問題であって欲しい。
こう言うのに対し、本気で悩んでる人だっている筈なワケで
それを、ノン気の人が『営業的に有利だから』とかそんな理由で
おかまキャラを演じているとしたら、それは本当のおかまに対して
かなり失礼なことではないだろうか?

こんなことを考える度に、子供の頃TVで見た、東郷建という人の
政見放送を思い出す。参院選だか都知事選だかは忘れたが、
NHKなのに『おかま』とか『ゲイ』とか連呼する変わった演説だった。

記憶に頼って書いているので、細かい部分は曖昧だが
だいたいこんなことを言っていた筈だ。

「今、ニューヨークでは、ホモにしかかからない伝染病が流行しています。
お友達が何人も亡くなりました。私は厚生省(当時)に働きかけて
この病気の原因を究明してもらいます」

まだエイズやHIVという名前すら、知られていない時代に
東郷氏は独自のネットワークによって、この病気のことを警告していたのだ。

おかまとして生きるなら、このくらいの人物であって欲しい。


2月11日(水)『池田バンビのピーナツロール』

前の日記に、妻だけが憶えている謎のCMソングについて書いた。

♪池田バンビのピーナツロール

その後、発売元の池田製菓が「バンビキャラメル」を復刻させ
大人気だというニュースを見た。
それと同時期ぐらいに、同じメロディで歌詞だけが違うCMが
流れるようになった。

♪池田バンビのおいしいお菓子

妻 「これだよこれ! 池田バンビのCM!」
私 「ピーナツロールの? でも歌詞が違うよね?」
妻 「うん。もうピーナツロール、売ってないのかな?」
私 「そもそもピーナツロールって何? どんなお菓子?」
妻 「わかんない。歌しか知らないし。
  でもきっとロールケーキじゃないかな?
  ピーナツクリームの入った……」

気になったのでネットで調べてみた。
それでわかったことが2点。
どうも、ピーナツロールというのは袋に入った飴らしい。
また、生協で売っているのを見かけたという情報もあった。

このため、生協に行くたびにピーナツロールを探していたのだが
全然見つからないまま、時間だけが過ぎていった。

そして、つい先日!
当別町に住むKさんという方から、以下のようなメールがあった。

> 私の頭の中では、「♪池田バンビのピーナッツロール」
> というCMが流れてきて、池田バンビの豆製品は知っているが、ピー
> ナッツロールとはなんぞや?って思ったんです。そこで、嫁さんや婆
> さんに聞いてみたのですが、知らないとのことで、少し落ち込んでい
> たのです。
>
> ところがどっこい、ぐぐってみると、いたではないですか。
> おなじCMを知っている人が。
> とてもうれしかったです。っていうわけで、突然ですがメールしました。

このHPは、特に宣伝もせずに細々とやってきたので
知らない人からメールが来るなんて初めてのことだった。

これはもう少し調べて、Kさんにお返事を書かねば……
そう思ってネット検索したが、そもそも池田製菓にはホームページが無いらしく
有力な情報は全く掴めなかった。

こう言う時は電話で聞くのが一番だ。

女性「はい。池田製菓です」
私 「長山と申します。そちらで昔、『ピーナツロール』というお菓子を
  出していたかと思うのですが……」
女性「今も出していますよ」
私 「え? どこで売ってるんですか?」
女性「問屋さんに出しているので、詳しくは分からないのですが
  冬の間だけ、発売しています。
  こちらから直接お送りすることも出来ますよ」
私 「送って下さい!」
女性「ただ、送料が420円かかりますが……」
私 「ピーナツロール自体は、いくらなんですか?」
女性「150円です」
私 「……ちょっと微妙ですね。
  それじゃまず、お店で探してみます」
女性「割と幅広く売られていますので、見つかると思いますよ」

なるほど。前回、いくら探しても見つからなかったのは
きっと季節が冬じゃなかったためだ。よし! 探しに行こう!

と、そう思った矢先、Kさんからの続報が……

> 実物が手に入りました。早速写真をお送りします。
> 大きさを比較するものとして、NTカッターを使用しています。
> 一般的にはタバコなんでしょうが、タバコをやめたので手元
> にありません。代わりにと言うことで使用しました。)


おお! これがピーナツロール!


中身はこんな風になっているらしい。

確かにピーナツの形をした飴だ。

パッケージ裏の写真にはこう書かれていた。

落花生の形のキャンデー……
「バンビピーナツロールは
当社のアイデアが一杯の誇
り高きキャンデーです。
パリッと云う歯切れの良さ
とピーナツの美味しさは貴方を
幸福感にお誘いするでしょう。

なんか、すごい自信たっぷりの文章だ。

しかし、謎は深まる。

ピーナツなのはわかった。
では、どの辺がロールなのだろうか?
やはりこれは私自身、実物を探さねばいけないようだ。
(いや、単に自分も食べたくなっただけですが……)


2月13日(金)『旭川冬まつり』

先週末、妻の実家がある旭川に帰省していた。
ちょうど旭川冬まつりの期間中だったためみんなで見に行った。

旭川冬まつりの大雪像は、世界最大なのだそうだ。
アナウンスのお姉さんも「札幌雪祭りの雪像は、中に骨組みが入ってますが
旭川冬まつりの大雪像は、雪だけで作られているんです!」とか
「こうして、(お客さんが)上に昇ることが出来るのは
旭川冬まつりの大雪像だけです!」などと、何かにつけて比較していた。

……世界一なら、そんなわかりやすいかたちで対抗意識を燃やさずに
もうすこし、でんと構えていて欲しい気がする。

大雪像のステージでは、森雄二とサザンクロスがライブをしていた。
ちなみに彼らは、旭川観光大使なのだそうだ。
そのせいか「北海道で一番有名なのは『旭川冬まつり』です。
で、次に有名なのは『札幌雪まつり』です」というようなヨイショをしていた。
しかし、その舌の根も乾かぬうちに……

『♪好きですサッポロ ♪好きですあーなたー』

と札幌を称える歌をうたいだしたのは、あまりにも旭川市民の感情を
逆なでしすぎてはいなかっただろうか?
いくらそれが彼らの代表曲だからって、あんまりな仕打ちだ。
どうせなら別の歌にすればいいのに……と、他の代表曲を調べてみたところ

■オリジナル曲<抜粋>
「足手まとい」「意気地なし」「好きですサッポロ」
「死にもの狂い」「ひとり占め」「母性本能」(以下略)

もうちょっと良いタイトルの代表曲が欲しいところだ。今のままではファンから

「よっ! 意気地なし!」
「待ってました! 足手まとい!」

などと、しょんぼりな声援をかけられそうだ。

次の日は旭山動物園に行った。
ここの冬の目玉は、ペンギンの散歩だ。

自分たちの目の前、柵もなんにもない場所を
数匹(っていうか数羽)のペンギンが、羽根でバランスを取りながら
でべでべと一斉に歩く姿は必見だ。
その他、ホッキョクグマも元気だったし、ホッキョクギツネも可愛らしかったし
冬のライオンや虎も風情があった。
動物たちを触れる『こども牧場』では、犬が愛嬌を振りまいていた。

ここだけのために旭川に行っても損はないと思う。


2月15日(日)『続・池田バンビのピーナツロール』

昨日、近くの生協で、ついに見つけた!
そう! 池田バンビのピーナツロールを!

と、思わず倒置法で書いてしまったが、ついに野望達成だ。(大袈裟)
これまでも何度か探しに行った筈なのだが、その時は全く見つからなかった。
見つかる時はあっけないほど簡単に見つかるものなのだなぁと実感。

で、食べてみた。

エアインタイプの飴……という言い方が適切かどうかはわからないけど
とにかくそんな感じがする。味はピーナツバターと牛乳を混ぜた感じ……
いや、こう書くとイメージが悪いかも知れないが、ちゃんとおいしい。
かじると細かく砕いたピーナツの粒が入っているのがわかる。
その勢いでガリガリと全部かじってしまい、もう一個……
すぐにまた、かじってしまう。

……というか、私はこの飴を最後まで舐め切ることが出来ない。
なぜか必ず、かじってしまう。
今度こそ舐め切ろう、舐め切ろうと自分に言い聞かせていても
また、がじっと……私の意志が弱いのか、それとも飴自体に
そんな不思議な力があるのか……

妻は口に入れた瞬間
「あ、この飴、食べたことがある!」
と言い出した。すごく懐かしい味がするのだそうだ。
(今まで忘れてたくせに……)

ものすごく『ピーナツ』なのはわかった。
しかし、なぜ『ロール』なのか?

砕いたピーナツを、飴でロールしているという意味だろうか?
しかし、食べた感じとしては単に『まざってる』だけに思える。

辞書で『roll』を調べると、『ころころと転がる』と書いてあるため
単に『ころころ転がるピーナッツ』という意味なのだろうか?
その辺はまだ謎のままだ。

私「ねぇ、この飴って、『ライオネス・コーヒーキャンディ』に似てない?」
妻「え? 何それ?」
私「あれ? 本州にしか売ってないのかな?
 歌だって覚えてるよ。

 ♪ライオネス・コーヒーキャンディ
 ♪本場のコーヒーの味
 ♪ライオネス・コーヒーキャンディ
 ♪広がる味はコーヒ
 ♪ライオネス・コーヒーキャンディ
 ♪ららら ♪ライオネス・コーヒーキャンディ
 ♪コーヒー

って感じの歌なんだけど……」
妻「全然、聞いたこと無い」
私「まだ売ってるのかな? どこで手に入るんだろう?
 うぉーー! 気になる!」

と、また気になる飴が出てきてしまった。
そんなバレンタイン。


P.S.
その後、ネットで探したらすぐに出てきました。
http://www2.mitsubishi.co.jp/mfg/raion.html


2月17日(火)『魔法の言葉』

つらい時、苦しい時……
この言葉を思い出して欲しい。

『冷やし中華始めました』

……なんか、ちょっとだけ
ワクワクして来ないだろうか?

これから何か、素晴らしいことが始まる。
そんな予感。

出来れば紙に書いて、部屋の目立つ場所に飾って欲しい。
きっとあなたに、勇気と希望を与えてくれるはずだ。

頑張って生きてれば……
生きてさえいれば……
また新しく、始めることが出来る。

待ち望んでいれば……
望んでさえいれば……
幸せは、必ずやってくる。

毎年毎年繰り返される、この言葉のように……

『冷やし中華始めました』

寒い冬が終わりを告げ
春、新しい環境になじもうと頑張っているあなたのために
用意されたささやかなご褒美。

『冷やし中華始めました』

蝉の鳴く熱い夏。
汗をかきながら頑張っているあなたのために
用意された一服の清涼剤。

『冷やし中華始めました』

……時々、思うことがある。
冷やし中華は、いつ終わってしまうのだろうか?

『冷やし中華終わります。あと3日』

こんな風にカウントダウンの張り紙があったら
ちょうど今の『牛丼最後の日』みたいに
我を忘れて、注文してしまいそうな気がする。

でも、あえてそれをやらないのは
きっと、冷やし中華側に美学があるからだと思う。

よく、『桜は散るから美しい』と言われるのと同様。
冷やし中華は、人知れず終わってしまうからこそ……
またこうして、待ちこがれることが出来るのだ。

長い冬が終わったら、もうすぐ! また始まる!

『冷やし中華始めました』




2月19日(木)『SACD』

先日、加藤和彦さんとお会いした時、スーパーオーディオCDの話が出た。
スーパーオーディオCD(以下SACD)というのは、異なる音声信号の大小を
1ビットのデジタルパルスの密度(濃淡)で表現するDirect Stream Digital(DSD)方式
を採用した……うーん。書いてる自分でも全然理解出来てない……
とにかく、普通のCDよりもずっと音が良いCDの規格なのだそうだ。

「SACDを聞くと、今までのCDがいかに音の大事な成分を
カットしていたのかがよく分かりますよ。こないだ出したCDが
SACDに対応してるんで、何でしたら送りましょうか?」

え? いいんですか?
そう思っていたら数日後、本当に送られてきた。
再結成した、ザ・フォーク・クルセダースの『戦争と平和』(ハイブリッド版)だ。
……嬉しい。加藤さんありがとうございます。

ただひとつ問題があった。
SACDは、専用のCDプレイヤーがないと聞けないのだ。

私はいわゆるオーディオマニアではない。
音楽も普通のラジカセで聴いている。
当然、SACDを聞けるプレイヤーなんて持ってない。

でもやっぱり、せっかく送って頂いたのだし
この機会に、オーディオ環境を見直そうか?
でも、どれも気軽に変えるような値段ではないし……

悩んだ末、ミニコンポを買うことにした。約8万円。
痛い出費だが、これでDVDもちゃんとTVで見られるようになったし
カセットテープも聴けるようになったし
5.1chサラウンドで音が聞けるようになったし
……と、家のハイテク度が一気に上がったのでよしとすることにしよう。

で、早速音を聞き比べてみる。
まずは通常のCDを再生。うん。普通に音が良い。
次に、SACDで同じ曲を聴いてみる。

あ、全然違う。
SACDの方が、音のひとつひとつがはっきりと独立して聞こえる。
それが一斉に響き合って、曲を構成している感じだ。

再び通常のCDに戻す。
……やっぱりこっちは、それぞれの楽器と声がくっついて聞こえる。

私の耳はどちらかというと『貧乏耳』だ。
以前、歌録りの仕事をした時もミキサーの人に
「ちょっと音の感じを変えてみたので聞き比べてみて下さい」
と、ミキサー卓の一番良い場所に座らせてもらったのだが
その違いを聞き分けることが出来ず、気まずい思いをしたくらいだ。

そんな貧乏耳な私でも、この違いはわかる。
もう少し書くと、普通のCDで『ギターの音が聞こえる』としたら
SACDは『ギターという楽器が演奏されている』感じ……

音なんて感覚的な問題なので、ここに書いてることが
本当に適切なのかどうかは、はっきり言って自信がない。
でも、ちょっとだけ未来を感じたことだけは確かだ。
少しぐらい高くなってもいいから、どうせ買うならこれからは
CDじゃなくてSACDの方を買いたいと思った。

ただ、このSACDという方式……
例によってメーカーごとに規格の統一が出来ないらしく、他のメーカーでは
DVD−AUDIOという方式を推し進めようとしているらしい。
この二つの方式に互換性はないので、私のミニコンポではDVD−AUDIOは
再生出来ないし、それとは別にDVD−AUDIO専用のプレイヤーも売られている。
また、両方再生出来る『ユニバーサルデッキ』は、ちょっと高いのだそうだ。

メーカーごとに対立している影響で、ローリング・ストーンズがいち早く
SACDになったにも関わらずビートルズのSACDは出せなかったり……
と、なかなか問題は山積みのようだ。

今のところ、SACDが優勢らしいのだが、この調子では規格が統一される前に
もっと良い再生方式が開発されそうな気がする。


2月21日(土)『大根バーガー』

モスバーガーの『春待ち大根バーガー(ゆず風味)』を食べた。

ハンバーガーの具として、煮た大根が使われているという期間限定の新製品だ。
これが結構おいしかった。この組み合わせを考えた人って、すごい。

恐らくこの味に辿り着くまでに、『ちくわバーガー』とか『はんぺんバーガー』とか
『味噌コンニャクバーガー(ゆず風味)』とか、そんなオデン系の試作品を
たくさん食べたに違いない。……なんだか妙に羨ましい。

これに限らず、モスバーガーの企画力には感心することが多い。

初めて『ライスバーガー』が出た時、世間は結構否定的だった記憶がある。
「それっておにぎりじゃん!」という突っ込みが入ったり
「食べにくい」「崩れやすい」などという意見も多かった。
しかしそれから10年以上経った今でも、ライスバーガーはこのお店の
定番メニューとなっている。

ハンバーガーのメインの構成要素は、バンズ(パン)とパテ(ハンバーグ)なわけで
その片方を否定してしまうなんて、なかなか出来ることではない。
最近も、パンではなくレタスで挟んだ『匠味レタスバーガー』を出している。
この調子で行くと、いつかバンズもパテも否定した新製品を出してきそうだ。

食品業界はBSEとか鳥インフルエンザとか色々大変そうだけど
モスバーガーのこの企画力が有れば必ず乗り切れると思う。

私も分野は違うけれども企画者として働いているわけで
そんな中で実感するのは、プロとして慣れて来れば来るほど
発想が固まってしまいがちだと言うことだ。

例えば会議の席で、出席者全員が賛成するようなアイディアは
実は既に誰かが実現していたり、そうじゃなくても妙に『おりこう』過ぎて
全く新鮮味が無かったりすることが多い。

言った途端、失笑が漏れるくらいの馬鹿な意見の中にこそ
実は、ダイヤの原石が混じっているのではないか?

ということで、私も馬鹿なハンバーガーを考えてみた。

コパカバーガー
ブラジルにあるコパカバーナにちなんだハンバーガー。
語呂合わせだけで、それ以外は何も考えていない。

逆ハンバーガー
通常のハンバーガーが、バンズでパテを挟むのに対し
その逆に、パテでバンズを挟む。ものすごく食べづらい。

おにぎりバーガー
ライスバーガーが、ライスで作ったハンバーガーなのに対し
その逆に、パンでおにぎりを作る。
ちゃんとのりを巻いて、中にシャケとか梅干しとかが入ったパン。

デザートバーガー
見た目はまるでハンバーガーなのだが、実はデザート。
バンズはクッキー、ケチャップはイチゴジャム。
ピクルスはキウイで、パテはチョコムース。

麺バーガー
ハンバーガーのバンズが、固めた麺になっていて
それで巨大な『なると』を挟んでいる。
麺は、ゆで麺と揚げ麺の2種類から選べる。

半落ちバーガー
映画『半落ち』とのタイアップ。寺尾聰が暗い顔で売っている。
注文すると、店内に森山直太朗の不自然な裏声が鳴り響く。

飲むハンバーガー
透明なグラスに、オートミール風の『液状パン』。
その上にミートソースの層があり、さらにその上を液状パンで挟む。
トマトやピクルスは、パフェのフルーツ風に盛りつけてある。
ストローでぐちゃぐちゃにかき混ぜて飲むとおいしい(?)

カスタムバーガー
パン、ライス、麺、ハンバーグ、ガンモ、ハンペン、コロッケ、チキン
ピクルス、トマト、スイカ、ハラペーニョ、レタス、コンニャク……
など約50種類の食材と10種類のソースから、お客さんが好きな
組み合わせを選び、自分だけのオリジナルバーガーが注文出来る。
なお、ランダムで注文出来る『闇バーガー』もある。


……まぁ、だからといって、こんな風に馬鹿すぎても困るのだけれど……


2月23日(月)『夢の感触』

おでこのあたりに、『フッ』っと強く息を吹きかけられる感触がして目が覚めた。

え? 今の誰だ?

隣で妻は熟睡中。
それじゃ誰が、私に息を吹きかけたのだろうか?

常識的なセンで考えると、『そういう夢を見た』ということになる。
でも、息を吹きかけられた時の感触を、私はリアルに憶えているのだ。

どうなんだろう?
夢にも感触はあるのだろうか?

似たような夢を、昔見たことがある。
ちょっと高いところから、『とん』と飛び降りる夢を見て目を覚ましたのだが
その時、私の足の裏に着地した時の感覚がちゃんと残っていたのだ。
(もちろんその時、私の身体はベッドに寝たままだった。)

これらをどう考えるか?
とりあえず仮説を立ててみる。

夢というのは、過去の記憶を元に、頭の中で映像や音などを作り出すことだと仮定する。
例えば、暑苦しい状況で眠っていたら、過去に体験した暑い時の記憶などから
無意識がそれに関連する視覚と聴覚をランダムに再現させているのが夢である。

つまり、寝ている時に勝手に手足が動いて『寝返り』を打つように
脳が勝手に動いている状態で、人は夢を見ている。
……そんな風に考えてみる。

で、その時、実は嗅覚や触覚などの他の感覚も、過去の記憶を元に
ちゃんと毎回、再現されているのではないだろうか?

これらに関する記憶力は、あまり発達していないため
一般的に、夢には嗅覚や触覚は無いと考えられてしまっている。
しかし、私の場合、たまたまその後すぐに目を覚ましたため
直前の皮膚感覚を記憶していたというオチだ。
……そう考えると、なんとなく腑に落ちる。


2月25日(水)『ソノマンマー』

株式会社シンガーハッピージャパンという名前を聞いたことがあるだろうか?
ミシンと業務用調理器具の会社なのだそうだ。

この会社の商品は、ネーミングがすごい。
例えば、『ロータリー式本格派キャベツ スライサー 139,000円』という商品。
この名前は『キャベツー』だ。……あまりにもそのまんま過ぎる。

同様に、『長ネギ専門の薬味切り機 49,000円』の名前は『ネギー』だし
『大根、人参、山芋、ショウガ等のおろし機 75,000円』の名前は『オロシー』だ。

『ネギー』の上位機種として、『ミドルネギー 98,000円』や
万能スライサー・オートネギー 370,000円』などもある。
……万能と言ってる割に、名前は相変わらず『ネギー』なのが引っかかったので説明を見ると
『関東ネギ、関西ネギ、万能ネギ、わけぎ、ニラ等長ネギ専門のスライサー』とあるので
この万能は、『何でもスライス出来る』という意味ではなく、『ネギなら何でもOK』という
意味で使われているらしい。……あるいは『万能ネギ』に掛けているのか?
……いずれにせよ、37万円も出して『オートネギー』なんていう脱力系の商品名を
注文する時の気持ちは、どんなものなのだろう?

『オロシー』シリーズにも色々ある。
98,000円の上位機種は、『オロシーデラックス』そして……

ここまで読んだ方は、だいたいそのパターンが把握出来たかと思うので
以下の説明文を読んで、その名前を当ててみて欲しい。

【説明文】
特殊設計によるオロシ金なので特にトロロおろしに最適、手おろしと同じ状態におろせます。
もちろん大根・人参もOK!

【回答】
もちろん、この名前はトロロ・オロシーだ。←反転表示

その他、みじん切りの機械は『ミジン』だし、高性能キンピラ切り機の名前は『キンピラー
ゴボウの笹がきを作る機械の名前もそのまんま『ササガキー

……伸ばせばいいと思ってるのだろうか?

しかし、このネーミング法則に微妙な狂いをもたらす商品がある。
この会社、コーヒーメーカーも作っているのだ。

そう。『コーヒー』は既に伸びた音の名前なので、無理矢理伸ばしたネーミングにすると
コーヒーー』なんて、普通の人間には発音が出来ない名前になってしまう。
……どうする? 株式会社シンガーハッピージャパン!!

で、その解決策。

コーヒーマシーン 88,000円←反転表示

うーん。そう来たか……なんだか妙につまらない。

別の会社の商品だが、昔CMで見た階段の滑り止めは『スベラーズ』だったし
ホテルなんかでよく見る緊急避難用縄ばしごは『オリロー』だ。
乗り物酔いの時に使う緊急用の袋は、最近『エチケット袋』などと呼ばれているが
このネーミングが『ゲロゲーロ』となっていて、エチケット台無しなこともあった。

ホームセンターなどに行くと、家具のストッパー『トマルー』とか
ガーデニング用防虫剤『ムシコナーイ』とか、そんな感じの商品名をよく見る。

……なんか、こういう『ただ伸ばしただけ系』のネーミングって、流行ってるのだろうか?


2月27日(金)『配慮』

文章を書く仕事をしている時、気を付けていることがある。
書いた文章が、偶然、下品にならないようにしているのだ。

もちろん意図して下品な文章を書くことはある。
それはそれで良いし、むしろ好きだ。
でも例えば……

『うん。この味だね。』

ありがちな例文で申し訳ないが、このように普通に書いてるはずなのに
繋げて読むと下品になってしまうような、そんな文章にならないよう
いつも気を配っているつもりなのだ。

ちなみに上の例文なら、私はこんな風に変える。

『うん。ほんとだ! この味だね。』

とにかく余計な単語を入れて、『うん』と『こ』の間の距離を置きたいのだ。

これも良くあるネタだが、パチンコのネオン。
私がネオン取り付け業者だったら、この『パ』の文字だけは、なるべく単体では
消えないように最大限の努力をすると思う。特別に良い部品を使うとか
『パ』と『チ』を同じネオンにして、切れた時は同時に消えるようにするとか
あるいは夜行塗料を使って、そこだけぼうっと光らせるとか……

ちょっと前のニュースで、こんなのがあった。
新設の中学校が名前を公募して、『北アルプス中学校』という名前が選ばれた。
北アルプスは村のシンボル。山脈名やカタカナ名の中学校も珍しいと注目を浴びたが
略称が『アル中』になるのは嫌だと生徒たちが反対し、結局、北稜中学校という名前に
落ち着いたのだそうだ。……確かに私も、アル中に通うのは嫌だ。

それと、住んでる人がいたら申し訳ないのだが
下呂温泉も何とかして欲しいと思う。下呂町の公式ページを見ただけでも
『下呂温泉こんにゃく料理コンクール』とか『下呂の情報教育』とか
『広報げろ』とか、ちょっと何とも言えない単語がたくさん出てくる。
おみやげとして有名な『下呂の香り』とか、わざと狙ってるとしか思えない。

文字は『下呂温泉』のままで、読み方を『げーろおんせん』に変えるとか
そんな軌道修正は、出来ないのだろうか?

……と、ここまでの話をふまえた上で、見て頂きたいものがある。
近くのスーパーで買った『鍋つゆの素』なのだが、値引きのシールを貼る位置を
もう少し考えるべきだったと思うのだ。

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モノを売るプロとして、あまりにも配慮が足りないと思う。




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